(1)専門書の紹介
ここでは物理を勉強するのに役に立ちそうな本を紹介します。受験向けの参考書ではありませんので、大学に入学してから読むと良いでしょう。もし絶版になっていたらゴメン。
(1) は定番の本です。このファインマンという人はノーベル賞を受賞した人ですが、とても分かりやすく説明をすることでも有名なのです。
(4) (5) は専門書としては使えないかもしれませんが、文系の生徒がこんなに勉強をしているということを知るだけでも意義があります(本屋で立ち読み?)。
(3) は大学の(物理の)授業でつかう数学が分からなくなったら読んでみてください。色々な疑問が氷解するかも知れません。昔私も色々と悩んだものです。その当時この本があったらずいぶん助かったと思っています。この中では一押しの目玉です。
番号 | タイトル | 著者 | 出版社 | 内容 |
---|---|---|---|---|
1 | ファインマン物理(全5巻) |
R.H. ファインマン | 岩波書店 | 大学1年生向け。 説明が分かりやすい。 |
2 | 光と物質のふしぎな理論 | R.H. ファインマン | 岩波書店 | 難しい式はない。専門的な話もある。 |
3 | 物理数学の直観的方法(2版) | 長沼伸一 | 通商産業研究所 | 物理で使う数学を分かりやすく解説している。 |
4 | 量子力学の冒険 | ヒッポファミリークラブ | 言語交流研究所 | 文系の学生が難しい理系の分野に立ち入って丁寧に解説を試みている。 |
5 | フーリエの冒険 | ヒッポファミリークラブ | 言語交流研究所 | 文系の学生が難しい理系の分野に立ち入って丁寧に解説を試みている。 |
(2)本の紹介
ここではだれでも読める本の紹介をします。
番号 | タイトル | 著者 | 出版社 | 内容 |
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1 | ご冗談でしょうファインマンさん(上、下巻) |
R.H. ファインマン | 岩波書店 | 面白い逸話など。だれでも(物理が嫌いな人も)面白く読めます。ファインマンという名前がある(これと似たような)本は他にもたくさんありますが、どれもお薦めです。 |
2 | Aha!ゴッチャ ゆかいなパラドックス(1,2) | マーチン・ガードナー | 日経サイエンス社 | パズルの本です。パズルのページでも紹介しましたが、マーチン ガードナーという人は注目に値します。この人の名前が載っていれば間違いがありません。 |
3 | 数学マジック | マーチン・ガードナー | 白揚社 | 数学を使ったマジックです。私が持っているのは1960年発行の初版本ですが(中学生の時に読んだ)、まだ改版が続いているようです。カードを使ったものや、図形を使ったものが紹介されています。 |
4 | 数のパズルはおもしろい | ジョーゼフ・ デグレージア |
白揚社 | むずかしめのパズル。私が持っているのは1959年の初版です。これも中学生の頃読んで、それ以来パズルにはまった。 |
5 | つかぬことをうかがいますが | ハヤカワ文庫 NF232 | 日常気になることへの解答。続編「また、つかぬことをうかがいますが」がある。 | |
6 | ゲイルズバーグの春を愛す | ジャック・フィニイ |
ハヤカワ文庫 FT26 | なんともいえないファンタジー。不思議な雰囲気を味わってください。 |
7 | 天使と宇宙船 未来世界から来た男 (他、多数あり) |
フレドリック・ ブラウン |
東京創元社 | この作者の短編集はどれも面白いと思います。日本では星新一が有名ですが、このフレドリック・ブラウンの作品もおすすめです。ほんの1ページにも満たない短い短編もあります。もちろん中にはつまらない作品もあります。少しクセがあるので、もしかしたら嫌いな人もいるかと思います。 |
8 | 不都合な真実 (An Inconvenient Truth) |
アル・ゴア | ランダムハウス講談社 | 地球の温暖化に関するデ−タが写真と共に紹介されている。映画化もされている。 |
(3)変わった本の紹介
以下に紹介する本はすでに絶版になっていますので、古本屋などで求めたり、オークションで買うしか入手できません。なぜそんな本を紹介するかというと、これがとんでもない変わった漫画なのです。「言葉遊び」のページで紹介したリバーシブルを漫画で実現しているのです。百聞は一見に如かずですから、その本の表紙の図だけ(あとは著作権などの問題がありますので)紹介します。ここをクリックするか、下のタイトルのところをクリックしてください。これは漫画の一コマなのでこれだけでは話の展開は分かりませんが、ボートに乗っているのがマファルー老人で、鳥に捕まえられているのが少女ラブキンズです。
なんと作者(1867〜1937)は日本(長崎)生まれ。この天才は雑誌とか新聞に連載漫画(さかさま漫画)を描いていたのです。ニューヨーク・ヘラルド紙に連載された一部分が日本語版として発行されたのです。6コマ漫画を読んでからひっくり返すとその続きの6コマが現れて計12コマ漫画になっているのです。ストーリーも(バカバカしいのですが)あります。
こういう天才がほとんど評価されてこなかったのは非常に残念です。彼があと100年遅く誕生していたら、今日の評価は変わっているかも知れません。1905年に連載の25回分がアメリカで本になったのですが、今は完全に消滅しているとのこと。
番号 | タイトル | 著者 | 出版社 | 内容 |
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1 | 少女ラブキンズとマファルー老人の冒険 (表紙はここからみられます) |
グスターブ・ファービック | TBS出版会 | 絶版(入手困難) |
2 | THE UPSIDE-DOWNS OF LITTLE LADY LOVEKINS AND OLD MAN MUFFAROO | Gustave Verbeek | ニューヨーク・ヘラルド紙への連載漫画 | 入手困難 |
3 | The Incredible Upside-Downs of Gustave Verbeek (Hardcover) | Gustave Verbeek | 不明 | 絶版(入手困難) |